• テキストサイズ

【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)


足早に歩いていると、どこかから声が聞こえてきた。


「あー、お腹空いたー!」

「俺もカレー食べたーい!」

「腹一杯になると動きが悪くなるぞ」


龍さんが二人にゼリー飲料を渡しているけど、彼は本当に面倒見が良いな。

お母さんみたい。


「おにぎりとサンドイッチと簡単なおかずなら用意してきましたよ。どうぞ!」

そう言って、悠太くんと暉くんに差し出した。


「なまえちゃん、ありがとう!」


二人は感激しているみたい。

よかった......ここは平和だな。


「あーん」

悠太くんが何やら口を開けている。


「え?」

「なまえちゃんが食べさせて?」

ああ......なるほど!


「はい、どうぞ。可愛いですね」

唐揚げを摘んで口に近づけると、パクッと指ごと食べられた。


「ひゃっ!」

手を掴まれて指を舐められると、変な声が出た。


「唐揚げもなまえちゃんも美味しいー!」

そのまま抱きしめられると、耳元に息がかかる。


「なまえちゃんのことは、いつ食べさせてくれるのー?」


食べる......?

悠太くんが?
私を!?


「たたた、食べれません!食あたりします!」

「うん、いいよー!可愛いね〜♪」

「なまえチャンなら、俺も食べたい!」

「暉くん!?」

二人がこちらににじり寄ってくる。


「毒されたのかよ?」

そう聞こえたと思えば、後ろに腕を引かれた。


「ご、剛士くん、二人の様子がおかしいです!!でも、毒とか入れてません!!」

「愛染の毒だな......」

「しっかり管理してくださいね?」

「何で俺が愛染の保護者なんだよ」

「息ピッタリだから......?」

「は!?んなわけ「剛士くんもどうぞ!」


何か言いかけた彼に卵焼きを差し出した。
問答無用で食べさせる。

「悪くねぇな」

「ありがとうございます。私、仲良くしてもらえて嬉しいです」

「はぁ......これからもよろしくな」

彼は優しく頭を撫でてくれた。


何やらこっちを見て、悠太くんがニヤニヤしている。

「ごうちん、可愛い」

そう言うと、逃げ出した。


すぐに鬼ごっこが始まる。


「おい、阿修?」

「ごうちん デレデレだ〜!」


ああ、行ってしまった......。
/ 1163ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp