第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)

「じゃなくて......トモが何するか分からないから」

え、北門さんが？


「なまえのそんな姿を見たと思うと妬けるね」

そう言うと私を膝の上に座らせる彼。


「き、北門さんっ！？」

「抱きしめさせて。なまえはここに居て」

ギューッと抱きしめられて心臓が跳ねる。

公共の場......？


「だめですよ！」

「はぁ......トモはこんな感じだから」

竜持くんはどうやって彼を扱っているんだろう。


「そうでなくても美しいのに......自覚しましょう！誰にでもこんなだと、いつか本当に危ない人に合いますよ！」

「その時は彼女になって守ってくれるんでしょ？」


ああ、フリの話か。

「はい！」

「ちょっとそんなの聞いてないんだけど！」

「竜持くん大丈夫ですよ？」

フリだから......迷惑はかけないよね？

「早く始めようよ。いつからかな？」

取材のことだよね？

「もうすぐですよ！」

「始まらないから！ダメだよなまえ、しっかりして！」

「えっ？」