第19章 みんなで奏でる始まりの音(2期)

「にゃんにゃん、ですか？」

言われた通りに真似てみた。


「か、可愛いーー！」

ギューッと抱きしめられた。


「ふふっ、悠太くんはいつも可愛いです！！」


あれ......？

腕を引かれると愛染さんの腕の中に収まる。


「可愛い。この使い方なら剛士もハマるね」

「あ、愛染さん......近いです」

顎を掴まれたその距離は鼻が触れそうだ。


「ハマんねぇよ！でも、似合ってんじゃねぇか......」

剛士くんが愛染さんを引き剥がした。


小声だけど......似合ってるって？

「あ、ありがとうございます......？」

「ちょうだいね」

ニコニコ顔で悠太くんが猫耳を手に持つ。


「次は、ごうちん ♪」

「来るな、阿修！！」

そして猫耳を交えた熱き戦いが始まった。


「なまえ、行っていいよ」

「え、でも？」

あの二人は......大丈夫？


「大丈夫、次はキタコレでしょ？頑張ってね！」

そっか、時間がギリギリかもしれない。


「ごめんなさい......行ってきます！」

「ちょっと、待って！」

グイッと引き寄せられると、頬に柔らかなものが触れた。


「あ、愛染さん！」

「真っ赤な顔も可愛いね、行ってらっしゃい」


顔は熱を持ったままで、次の現場に向かうーー。