第18章 ココロ惑わす色香

「あー、逃げられちゃった。物が入ってるとか、可愛いすぎる。むしろ、俺がものを挿れたいんだけど」

「健十、少しは自重しようね？でも、ここまでしちゃったら既成事実を作っちゃおうかな？」

「健十もカズも、俺のお姫様をいじめ過ぎないようにね」


「トモ、なまえは俺のだから」

「みょうじさんは俺のお姫様だよ？」


彼らが何かを話しているな。
その姿を遠くから見ていると、竜持くんがこちらにやって来た。


「なまえ、ごめんね？」

「いえ、昨夜は側に居てくれて......ありがとうございました」

「ううん、ベッド間違えちゃって......」

「大丈夫ですよ！」

「カズに何かされなかった？」


何か......何か！

先程のことを思い出して顔が熱を持つ。


「されてません！」

「ほんとにウソが下手だよね？上書きしてあげるから、何されたか教えて」


上書き......？


「竜持、なまえを困らせたらダメだよ」


北門さんがいつの間にかこちらにやって来ていた。

彼が一歩進めば、一歩下がる私。


「トモ......なまえに何かしたでしょ？」


「ははっ、何のことかな？少し愛を伝えたまでだよ......今度は、もっと伝えたいな」


「トモ！！」



記者会見が迫っているのに、

彼らは全く緊張感が無いようだったーー。