【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第13章 桜色に染まる
「そろそろ立とうか、はい」
笑って手を差し出してくれる彼。
それを取るけど、
「あれ......?」
「どうしたの?」
どうしよう......これって、デジャヴ?
「ごめんなさい......立てません!また、腰が抜けてしまいました......」
急激に顔は熱をもつ。
恥ずかしい!
「一回目も俺が相手だったら良かったのにね」
「え?」
「でも、今回は『腰が砕けた』の方が正しいかも」
「え......違うんですか?」
「俺とのキスで......腰が砕けたんだよね?」
耳元でそう囁かれる。
なんだか......。
「ひ、卑猥です!」
「男なんて、みんな卑猥だよ」
増長さんには『卑猥』という言葉が全く似合わないのに!?
「俺はみょうじさん限定だけどね」
「ひゃっ!」
撮影の時もそうだったけど、いとも簡単に軽々と抱き上げられる。
でも、内心は大絶叫だ。
「重いので下ろしてください!」
「それは聞けないお願いかな。出来ればずっと抱き上げておきたいくらいだよ」
「ええっ!」
「家まで送るよ」
結局、その日は
お言葉に甘えさせてもらったのだったーー。