【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第1章 Happeningは運命の予兆
物語の始まりは、通い慣れた高校からの帰り道だった。いつものように帰路に着く途中で、突然綺麗な人が視界に飛び込んできた。
「みょうじ なまえちゃんよね?」
私の名前を知っているようだが、誰だろう。少し長めのウェーブに紺がかった髪色をしている。覗き込んだ蜂蜜みたいな金色の瞳はどこか懐かしく感じる。綺麗で背も高くてまるで芸能人みたい。
つまり──こんな綺麗な知り合いは居ないと思う。
「あの、人違いだと思います」
私の言葉は聞こえたはずなのに、何故か距離を詰められている。慌てて後退りながらも脳内をフル回転させる。名前を知られてるなんて危ない人かもしれない。よし、逃げよう。
決めると同時に踵を返して走り出した。彼を巻けたらまた同じ道に戻ってくれば良いだろう。