【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います
第8章 想いはContraly
「でも薬飲んでたら普通に生活できるし、アイドルだって出来るんだ」
いつも通りの笑顔でそう言う暉くん。私達には忘れてはいけないことがある。それはーー病気を隠してまで彼がアイドルをしたいということ。
その思いを伝えた暉くんに周りの皆は反対で、このままでは明日の撮影は無理そうだ。私には一つの意見しかない。
「やらせてあげてくれませんか?」
気づけばそう言っていた。皆が驚いた顔でこちらを見る。
「暉くんは......仕事がしたくて必死に隠していたんです。いつも周りを笑顔にしてくれる......彼の願いを応援したいんです。私が暉くんの立場でも同じ選択をします。お願いします!」
そうだ。私は暉くんの夢を応援してあげたい。アイドルという夢を叶えて、今はアイドルとしての夢があるはずだ。
諦めてほしくないーーそういう気持ちで頭を下げた。
「なまえちゃん、ありがとう」
そのままの体勢で目が合うと、暉くんも頭を下げる。
「頼むよリーダー!お願いだから」
「俺からも頼む。この事は黙っていてくれ」
続いて野目さんも頭を下げて、何とか皆に認めてもらえた。
その後、暉くんは自室で休む事になってーー今はつばさちゃんが付き添ってくれている。
「みょうじ、ありがとう。お前は俺達と一緒にいよう」
野目さんの言葉に甘えて、暉くんの事をまずは彼女にお願いする事にした。