第7章 魅惑の浅葱色

更衣室で百くんの包帯を巻き直しながら、先程の光景を思い出していた。


もう、素晴らしかった......！


「皆さん、とっても素敵でした！物凄く、とてつとなくかっこよかったです！！」


「無事に解決できて、良かったですね」

つばさちゃんも安心したようだ。


「ありがとう、なまえのお陰で解決できた」

「私は何も。とてもかっこよかったです！！」


何やら後ろでは彼の取り合いが始まっているみたい。

何でも帝人さんが『モモタスをしっかり見ている金さんは、本当はモモタスが好きなんじゃないですか？譲りませんよ！』という事らしい。

つばさちゃんが宥めてくれているようだけど。


「俺は、みかのものじゃない」

「ふふっ、お二人は仲良しですよね？」

「心配かけたな。なまえにはやっぱり笑顔が似合う......」


百くんの手が頬に触れた。

彼は自分から触れるタイプの人じゃないから、ドキドキする。
自分から触れるのは、良いんだけど......。


「結局守られてばかりで、何も出来なくてごめんなさい！」

「それは違う。なまえを守りたいと思ったから、俺は強くなれたんだ......」


そう微笑む美しい彼。
その破壊力はバツグンで気づけば腕に抱きついていた。