【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第7章 魅惑の浅葱色
「ここです。ありがとうございました!」
「結構、近いんだね?」
「そうなんです!A&Rになるって話があって近い物件を探して......本当にありがとうございました。とても楽しかったです!」
彼の前に立つと、しっかりと頭を下げた。
「俺も楽しかったよ。こちらこそ、ありがとう」
そこで沈黙になる。
「先に入って。見届けて帰るから」
「い、嫌です!私が見送るので行ってください!」
しばらく攻防戦が続き、結果的には私が勝った。
「気をつけてくださいね?何かあったらすぐに飛んで行くので。おうちに着いたら教えてください!」
「ふふっ、飛んで来られたらまた送らないとだね?」
「あ、確かに......」
笑う増長さんを見て、いつも突っ走ってしまった自分が恥ずかしい。
「ううっ、お役に立てずにごめんなさい......おやすみなさい!」
「ううん、ありがとう。おやすみ」
彼が背を向けて歩き出す。
何度か後ろを振り返ってくれて、その姿が見えなくなるまで手を振った。
その夜、
『今日はありがとう。おやすみ』
そう連絡が来たのは、言うまでもない。
本当に誠実で真面目な人だ。
A&Rの私にまでこんなに優しくしてくれて。
『こちらこそ、ありがとうございます。おやすみなさい』
そう返信すると、眠りについた。