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【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第80章 全てを知りたい


「ごめんね......ずっと、ごめん!」


『ずっと、ごめん!』

ただ、ただ、呆然としていたと思う。


グイッと身体を起こされると、タオルが私の頭に乗ってそのまま口付けられた。

多分皆から隠してくれて......それよりも。


「ちゃんと......全部、思い出したよ」

思い出した......?


その一言はすごい衝撃で、ワンテンポ遅れてだけどその身体を抱きしめる。


周りの皆が喜んでるのが聞こえて、言葉が中々出てこなくて......。


「皆、本当にごめんね!......ただいま」


「「お帰り!!」」

「「お帰りなさい!!」」


「夜叉丸さんも社長達も......すみません。ご迷惑をおかけしました」

「水臭いわよ......無事で良かった!あーーん」

夜叉丸さんの綺麗な瞳から涙がぽろぽろこぼれた。

「和南......お帰り」

「お帰り。これから、益々忙しくなるな」

篤志さんと修二さんも彼に声をかける。

「はい、宜しくお願いします!」

帰って来た......帰って来たんだ。


「おい!増長、血!」

大きな声に、剛士くんが指差した先を見る。
そこには腕から流れる......。


「ああっ!血!?えっ、えっ、どうしよう!?痛いですよね?看護師さん、早く、呼ばないと!」

やっと、出た声。

こちらを見る増長さんは吹き出した。


「ぷっ、はは!焦りすぎだよ。点滴を無理やり抜いて走って来たから......針太かったんだよね」

「ええっ!全然、大丈夫じゃないですよ!!何してるんですか!?だめですよ!!」

「早く、みょうじさんの顔が見たくて......」

「嬉しい。嬉しいけど......ここ持っててくださいね?」

その腕にタオルをかけるとギュッと掴んだ。


「きゃっ!」
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