【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第79章 抑えきれないこの想い
「名前を聞いたら会いたくなっちゃった。なまえは夜まで俺達の部屋に居るから、大人の夜を過ごそうか?」
普段の和南は、こんな見え透いた挑発に乗ることはない。
『変なことしないでね。彼女は、俺達みんなの仕事仲間なんだから』
でもなまえのことは別みたいだ。
記憶をなくす前の和南にとって、なまえは大切な人......生き甲斐といっても過言ではないと思う程に。
早く思い出して、安心させてやってよ。
「仕事仲間だから、そんなに怒ってるのか?」
俺の言葉にぴたりと、和南の動きが止まった。
「もう認めればいいのに......くよくよしてたら、横から掻っ攫われるぞ」
『違う。彼女と俺は別に』
「そんなこと言ってられるのも、今だけじゃないの?」