【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第78章 今の僕で
「今日はこのまま出かけよう」
「えっ?」
「大丈夫。話は通してるよ」
あれ......?
訳も分からないまま彼の車に乗っているけど、なにこの状況......?
しばらく車に揺られてついた場所。
「夢の国......?」
そこは誰でも知ってる遊園地。
「遊園地は好き?」
「はい!」
そこからはせっかくだから楽しんじゃおうと思ってーー
一通り遊び回ると、辺りはすっかり暗くなっていた。
辿り着いたのは大きなお城の前。
「ちょっと飲み物買って来たいから、ここで待ってて」
「それなら、私が行きますよ?」
「すぐ戻るから、ね?」
行っちゃった......。
本当に夢の国だな......。
もうすぐ閉園時間で、ライトアップされたお城は幻想的。
現実離れしてる。
ここでも彼と一緒に居られるなら、現実に戻るのが勿体ないかも。
この感覚は、彼らのステージを見た後に似ている気がする。
身体を包んだ熱が、次第に引いていく感じ。
「お待たせ」
声が聞こえると、振り向く前に抱きしめられた。
「ひゃっ!全然待ってないですよ?でも、現実に戻りたくないって「それなら、もう少し夢を見させてあげたいな......」
視界には鮮やかな赤。
これってーー。