【B-PROJECT】あなたの瞳に永遠を誓います......
第75章 My Love
「記憶があっても、なくても好きです。もし、気になることがあれば何でも聞いてくださいね。私......増長さんがずっと大好きです!」
「ありがとう。こんな自分は予想外だよ。でも、俺もみょうじさんが好きだよ」
目が合ってくすくす笑い合うと、増長さんがサイドテーブルに手を伸ばした。
「いいものがあるんだけど......」
「これ......」
彼の手の中で、光るもの。
「オーディションの後にMooNsの皆に話したんだよね。まさか......俺の家に置いてあるとは思わなかったよ」
「ふふっ、私達は一緒に住んでたんです!」
「え......」
もう、話しても大丈夫だよね?
ずっと気になってた様子だし。
「えっと、実は......」
私は加藤さんの事件について、増長さんがなぜ記憶を失くしたかについて詳しく説明した。
「ごめんね......一人で辛い思いをさせてたよね」
そう言って抱きしめられると、やっぱり彼は彼で。
「ありがとう」
「私は何も......」
「これね、どこも壊れてなくて綺麗なままなんだ。みょうじさんは階段から落ちる時、守って落ちてくれたんだよね?なんか......たまらないな......」
泣きそうなままで微笑んだ彼が誰よりも愛しい。
もう、絶対に離したくない。
「私の方が......助けてくれてありがとうございました。あの日から、ずっと伝えたかった」
この人に何をしてあげられるかなんて分からないけど、もう二度と側を離れたりしない。
気付けば、ぽろぽろ雫が頬を伝っていく。
増長さんに何をしてあげれるかじゃない。
増長さんの幸せの為に、今から出来ることを探したいんだ。
「強い子だと思ってたんだけど、本当は泣き虫なの?」
「うっ......願掛けしてたんです。増長さんに好きになってもらえるまでは涙を流さないって」
「ふふっ、そうなの?よく頑張ったね。これからは、泣いたらすぐに飛んでいくよ。俺が抱きしめてあげる」
「ううっ、ありがとうございます......」
「でも、指輪を返したのは減点かな?」
「だって大切な物だし、返せなくなったらいけないので、結婚の話が出て慌てて龍さんにお願いしたんです」
優しく微笑まれるとギュッと抱きしめられた。