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【B-PROJECT】(完結)あなたの瞳に永遠を誓います

第75章 My Love


「どうして、あの場所が分かったんですか?」

昨日聞きそびれたことを、忘れないように聞こうと思ってた。


「夜叉丸さんの様子がおかしくて慌てて付いて行ったら、JOINを見せてもらって......業界で一番有名なホテルはここだから」

「そうだったんですね......ありがとうございます。でも、キスハグの来月号はどうしましょうか?見本誌も確か近々届くって......」


婚約を拒否したのに交際してるし、その先に婚約があったら混乱させちゃうよね。

キスハグの信用が落ちたりしないのかな?


「せっかくお願いしたのに迷惑をかけてしまいました......」

なぜか増長さんは満面の笑みを浮かべている。



「改めて婚約発表をさせてもらったことかな?」

「え?いや、婚約を否定......」

「『婚約してませんでした』の写真があの写真だと、逆に怪しまれるよ。俺がダメだから」

「増長さんが、だめ......?」


どういうことだろう?
見上げると至近距離で綺麗な瞳と目が合う。


「あんなに愛しそうに見つめてたら、好意があるのは明白だよ......」

「えっと......」

「鈴木編集長には『俺達は結婚するので、書きたいように書いてください』って言っておいたからね」


ええーー!


「それと最近、澄空さんとよそよそしくなかった?あれ見てたよね?あやふやにしてたけど、俺達はキスなんてしてないよ。澄空さんが躓いてそれを受け止めただけ」

「え?」

見てたの、気付かれてたの?


「例のアイドルの子。あのキスは不可抗力だからみょうじさんに上書きしてもらったしね」

「そうだったんですね」

「だから、正式に付き合ってくれる?」

私の答えは決まってるよね。


「はい、もちろんです」

「これはお願いごとに入るかな?」

「えっと、お願いごととは違うような......何か、他に聞いてほしいことがありますか?」

「うん、聞いてくれる?」

「はい!」

「今はまだ内緒」

唇に人差し指を当てて微笑む増長さんは......美しい。

本当にこの人の彼女が私?


それにしても、一体なんだろう?

「気になります......」

「教えてあげたいけど、まだダメ。それよりも......」

グイッと腕を引かれるとベッドに押し倒された。
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