第40章 約束します…と、ところで…
智side
凄い丁寧に。真摯に告白してくれた二宮くん
『~大野さん、翔ちゃんを想ってらっしゃいますか? 幸せにしてあげて下さいますか? 守って下さいますか?』
オイラも、真摯に答えなくては。と思ったんだ
智「翔ちゃん、初めて"みんなの部屋"で逢った時にピアノを弾いていたんだ。その横顔がとても綺麗で……そのメロディラインさ、明るい曲のはずなのに。なんか物悲しい感じに聞こえたんだよね『初めてまして。凄い寂しい曲だね』って初めて挨拶した時の第一声がさ……あり得ないよなぁって。翌日逢いに行って。相葉ちゃんにさ『違うよ。大ちゃん。翔ちゃんには大ちゃんの素直な感想が心に響いたんだ』そう言われて嬉しくて』
和也『そうか……逢った瞬間に、翔ちゃんの悲しみとか、苦しみを感じ取ったんですね』
二宮くん……
智「その時は、翔ちゃん、 微妙な表情の変化で感情を伝えるんだなって。 二宮くん初め、皆さんの翔ちゃんの身に起きた理不尽な事を聞いて、翔ちゃんの悲しみを知って行くに連れて……オイラ、 これまで生きてきた中で。怒りの感情とか殆ど感じないで生きてきたんだよね……でも……施設側、市の職員に警察。何より、 自分の会社の社員である翔ちゃんを助けるよりも、施設側との関係悪化を気にして、 何の策も講じない介護サービス会社に凄い憤りを怒りを感じたんだよね……」
和也ide
それは俺も同じ……
優先すべきは翔ちゃん、るなちゃん、お年寄り達だろって……
メンツの張り合いばかりしている間に、 ついに最悪の事態が起きてしまった事に
俺は激しい怒りを感じてるんだ
智『俺は、翔ちゃんを想っています。幸せにすると約束します。守ると誓います』
大野さんは、自分の事を
『オイラ』
ではなく
『俺』
って言ったんだ
俺には大野さんの本気を感じたんだよね
和也「 大野さんの想い受け取りました」
翔ちゃん……大野さんなら翔ちゃんを幸せにしてくれるよ
(翔ちゃん良かったね……)