第102章 子供達よ、永遠に幸せであれ
翔歌「改めて。松本くんと、月乃さんには翔ちゃんを大切に育てて頂き、深く感謝しています。ありがとうございました」
月乃「翔歌ちゃん……」
翔歌「翔ちゃん、るなちゃんには、それぞれ『婚約致しました』って連絡頂いたわ。嬉しい反面、松本くんと、月乃さんの心中を思うと……」
潤「まぁね。中々無い事だよな」
月乃「嬉しい。寂しい……確かにいろんな感情が渦巻いたけど……案外と、すんなりと受け入れているの。私。そして潤も」
潤「それは……智くんと、和也くんが良い青年だからなんだろうね」
翔歌「本当に良い子達よね。智くんには職場で『翔さんと、結婚のお約束を致しました。幸せにすると誓います。今後とも宜しくお願い致します』って。和也くんには電話で『翔ちゃんと、るなちゃんは姉妹なので……るなさんと婚約致しました。幸せにすると誓います。今後とも宜しくお願い致します』って頂いたの。和也くんはね『直に逢ってお伝えしたい』って言われたのを私が『今はね……』って伝えたから電話での報告になったのよ」
ホントに……智くん、和也くん揃ってさ。人への 心遣いが凄いんだから……反対する理由が見つからないとか……参っちゃうよな
翔歌「 私は、女性を対象とした雑誌の編集部。ファッションとかを担当していたわ。智くんは社会部で社会の様々な問題とかを記事にしたいと希望して、いくつか書いたのに……当時のデスクに『 こんな堅苦しい物誰が読むんだ!』って『ことごとく、 反対されるんですよ』って憤っていたわ。前のデスクは私の同期なんだけど…… いつのまにか、雑誌の売り上げ。そんな事にばかり気を取られる様になっていって…… そんな時、智くんが、翔ちゃんや、みんなから取材した事をまとめた文章を見せてくれたの。櫻井翔さん取材メモって記されていて…… 心がざわついたわ。『櫻井』苗字だけならまだしも……名前も『翔』で一緒って……智くんは律儀に、 話を聞いた人の名前も一人一人記していたの」
潤「さすがだな……」
月乃「えぇ……」