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Ruby キミの涙【Satoshi.O】

第100章 父の哀愁と願い(智へ)


 午後 櫻井家リビング

 食欲は湧かなかった……この後……また心揺さぶられるかと思うと……

 ハッキリ言ってメンタルがキツかった

 けど、真摯に智くんに向き合おう

 智「潤さん、本日はお忙しい中お時間を作って頂きありがとうございました」

 潤「イヤ……」

 半端ない緊張感を漂わせている……智くん
 それは俺も

 そして姉貴

 智「潤さん。月乃さん。翔さんと結婚の約束を致しました。必ず幸せにすると誓います。翔さんとの結婚をお許し頂けないでしょうか?」

 月乃「智くん……翔は、仁さんが『目に入れても痛く無い』『ポケットに入れておきたい』大切過ぎて《誰の目にも触れさせたくない》でも《いろんな人に自慢して歩きたい》そんな矛盾した想いを抱くほどに溺愛していたの。そして……血が続繋がっていなくても『俺の娘だ』って。私も翔が愛しいの…… 智くんは、翔が心から愛した人だもの……信じるわ貴方を……永遠に翔を慈しみ愛してあげて下さいね」

 智「はい。月乃さんお約束致します」

 そんな風に先に姉貴に言われちゃったらさ……
 まぁ、智くんは信頼出来る男……だよな

 潤「翔は、小さい頃から周りの様子を見過ぎて、時に人間関係を円滑にする為に望むモノを諦めてしまう様な子供だった。 今回の事ではキミのおかげで風歌は自分の想いを最後まで諦める事なく頑張る事が出来た。感謝しているよ」

 智「ありがとうございます」

 潤「キミに対して不安なのは、出逢ってまだ半年だろう? お互いに相手の事を分かっていると言えるのか? って事。そう言って反対する材料を探そうとしたんだ。けど、紙芝居の日にキミが翔に対して大爆笑しているのを見て、人見知りな翔が智くんに心を開いていると。あの頃、翔は夢と現実の狭間で苦しんでいたのに……キミとは現実の世界で対してるんだなって感じたんだ……翔は純粋過ぎたり、自分の想いを中々人に 伝えられ無かったりで、時に深く傷付いて来たんだ。俺の願いはもう二度と、翔が傷付いたり泣いたりする事がありません様にって事……もしも智くんが翔に……もう二度と立ち直れない程の心の傷を負わせた時には。二度と翔には逢えなくなる……と。俺が逢わせる事ない……と。心に留めて置いてくれ。その覚悟で生涯翔を愛すると……俺に向かって誓う事が出来るか?智くん?」

















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