第10章 それぞれの戦い②~潤~
認知症のお年寄りにとって家から出て一人外歩き回る
施設内の廊下を歩き回るにはきちんと意味がある
一日中歩いているおばあさんは
『子供にご飯を作らなければならない』
おじいさんは
『仕事に行かなければならない』
黄昏時と言われる夕方になれば
『子供を迎えに行かなければならない』
『夕飯を作らなければならない』
『家に帰らなければならない』
その人その人の深い理由があるのだ
しかし残念な事に
車椅子に乗って頂き、車椅子の後ろに紐を付けて廊下の手すりに
いわゆる
『拘束』
という行為だ。お腹にベルトを巻いて……
潤『娘は、この様に自ら見聞きした事を、 記録に詳細に残しています。幾くつも幾つも。アナタ方は身に覚えが無いと?』
『わが施設は、この様な対応をしてはいませんよ』
隠蔽……
潤『あの日、何があったのか……いつの日かアナタ方の嘘を証明してみせる……』
──
主治医以上に親身に対応して下さった相葉先生。翔の幼なじみで、あの日の事、他の真実も一緒に見て知り尽くしている和也くんと、従姉の、るなちゃん
彼らの教えてくれた真実を共に。翔の無念を晴らすんだ
俺の出来る事
【拡散希望】
《介護施設にて娘の受けた仕打ちを、 時系列を追ってお話ししたいと思います》
Twitterに 呟く事から始める事にしたんだ