第86章 再会の約束の前夜
娘と母再会の日の前日の晩
いよいよ明日母に逢う日
翔「 すごく緊張してきちゃった……」
るな「パパが家に来てもらうから。って言ったでしょ。私、翔ちゃんの傍にいてあげて良い? って聞いたらね、寧ろお願いって。だから一緒に逢うからね」
和也「るなちゃんが傍にいたら安心だね。翔ちゃん」
智「うん。 心配ないよ翔ちゃん」
リモートで四人話してるんだけど……
翔「なぜ安心って言えるの? なぜ心配無いって……」
- ピコン-
和也from to 大野氏
《俺達は、翔歌さんが母親って知ってるから心配ないし、安心だって分かるけど。翔ちゃんは……》
智from to 二宮くん
《そうだよね》
相変わらず気が回るというか……
てか、彼氏のオイラがさ気遣ってやんなきゃなのにね……
智「翔ちゃん、軽々しい事言ってゴメンね。るなちゃん翔ちゃんをよろしくね」
和也「翔ちゃん、本当にゴメンね。るなちゃん、翔ちゃんをお願いね」
るな「はい! 任せて下さい!」
そうだよね……皆、気負わなくて大丈夫だよ。って気遣ってくれたのに
翔「私こそゴメンなさい」
翔ちゃんは何も悪く無いのにね……
そりゃ緊張するよね……翔ちゃんの性格なら尚更さ……
るな「ドキドキして、お腹がシクシクする」
翔「私も……頭痛い」
智.和也「可哀想に……」
こんなにも後遺症に悩まされて……
智「翔ちゃん、耳の真ん中、耳たぶ、耳の上の部分をさ、10秒ずつ軽く引っ張ってみ? 頭痛が少し和らぐはずだから」
翔「ありがとう智さん。試してみますね」
和也「 ちょっと今の季節はなぁ……温めたタオルをお腹に乗せたらお腹痛軽くなるかなぁ?」
るな「ありがとう。カズくん試してみるね」
──
そして遂に……
月乃「翔ちゃん、お客様がいらっしゃったわよ」
ママに呼ばれて……
2階からリビングに降りて来て……
扉を開けて……
ソファーにパパの隣に座る女性……
潤「翔、この方が翔の母親の……」
え?