第7章 微笑えむ貴女と涙する貴女
こんな雨の中を尋ねて来てくれたるなちゃん。体調崩しているのに……翔ちゃんとるなちゃんは俺の幼なじみだ
るな「ゴメンね。コーヒー迄煎れて貰って……あの……翔ちゃんの事を相談しに行くって。協力してくれそうなの?」
和也「……うん。優しそうな人だったよ。施設側に訴えてもダメだからね。例えばTwitterとかで何があったか訴える方法もあるって話しになってさ……」
るな「そっか……世間の人に不正義を知って貰うんだね」
和也「そういう事。潤さんも『もう泣き寝入りはしない。翔の受けた仕打ちを晴らすんだ』って。自分でも訴えるけど大野さんに記事を書いて貰いたいって言ってたよ」
るな「カズくんは? 翔ちゃんの為にこれからも施設側と戦うの? 会社からは辞めろって言われて……私カズくんか傷付けられるのは耐えられないのっ」
和也「るなちゃん。俺はるなちゃんに酷い事してくるヤツラが許せないんだよ」
るな「翔ちゃんが……でしょ? カズくんは……翔ちゃんが好きだからっ。翔ちゃんの無念を晴らす為に……」
るなちゃん……確かにね。俺は翔ちゃんが……
和也「るなちゃんも、ずっと嫌がらせされて心が疲れただろ? 市の職員達に俺は本気で怒っているの。お年寄りやるなちゃん、弱い立場の人達を傷付けている事に。これから皆世間に知って貰うから。るなちゃん! 俺はるなちゃんも守りたいんだからね」
るな「カズくん……ゴメンなさい。私も負けたくないよ……」
るなちゃんが俺を慕ってくれている事は気が付いてたよ……
翔ちゃん想いの優しい、るなちゃん……泣いちゃった、るなちゃん……
和也「頑張ろうね。るなちゃん」
もうキミを傷付けさせたりしないんだ……