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Ruby キミの涙【Satoshi.O】

第70章 幸せな空間 「が、んば…った、な」


 和也side

 お年寄り達一人一人と
 話をしている
 るなちゃんと翔ちゃん

 施設側では 、それ所ではない事態に見舞われて。 ここから見えるガラス窓の向こう……職員室の中で、お通夜のように座ってるのが見える

 長谷川「二宮くん。さっき社長に呼ばれてね『詳しい事は後日説明します』っておっしゃられて『先月の夜勤の日は、大変な思いをしたね』って……労って下さったの……二宮くんが頑張ってくれたから……ありがとう」

 和也「正義が不正義に負ける訳無い。ですよ……俺だけじゃない。るなちゃんと翔ちゃん、ご家族と支援者達……負けたくなかったから……」

 そんな会話してさ

 智「社長さんさ、今頃声掛けるとか何考えているんだろうね?」

 和也「『事を荒立てないでくれ』 散々言われましたからね……それから考えたら……けど、はっきり言って遅いんだよ! って言いたいですけどね」

 智.和也「『 我々は、施設側のあなた達への態度に憤ってるんですよ』って感じを出してるのが腹立つ。これから、施設側とどんな距離感で付き合えばいいか? 会社の事情を考えてるんだろうね」

 智.和也(……)

 和也「るなちゃんと、翔ちゃんは、素直に自分達の事を考えて下さったんだ。って思うんだろうけど……俺達はひねくれでますからねぇ」

 智「オイラ達はひねくれてるからねぇ。物事を斜めにしか見れないよね……素直な翔ちゃん、るなちゃんと違って」

 和也「こんなひねくれたヤツだ……って知ったらるなちゃんは……」

 智「こんなひねくれたヤツだ……って知ったら風歌ちゃは……」

 英士.るな「離れて行くかも……」

 英士.涼也(き、気を付けなきゃ……)

 なんてバカな事考えちゃったんだ



 俺達は、遠くから見守ってるんだけど

 美弥子さんが、るなちゃんと翔ちゃんの手を片方ずつ握って話をしてんの

 施設側との
 あまりにも違い過ぎる空間
 暖かな
 そして
 泣きたくなる様な幸せな空間
 美しい絵の様だな……

 俺も交じりたいなぁ
 なんて考えてたら

 吉井「か、ず、くん」

 吉井さんが俺を呼んで下さって

 輪に入ると

 吉井「が、んば……った、な」

 俺の頭をポンて
 沢山、沢山
 撫でて下さったんだ






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