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キスマイ的プロポーズ

第5章 F



私の言葉に驚いたのか
何も言わない
静かな病室に私のすすり泣く
声だけが響いた



先に沈黙を破ったのは太輔だった



『やっと…やっと貯まったんだ』

「ぐすっ…?」

太輔の顔を見ると
いつもと変わらない笑顔があった

「何が貯まったの?」




笑顔だった彼の顔が
真剣な表情に変わった




『…
俺この2ヶ月間死ぬ気で頑張って
やっと貯まったんだ。


俺の上着のポケットに入ってる物
とってくんない?』



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