第57章 あいたかった 学パロ澁澤さん
「うん」
「天音がヨコハマから離れると聞いた時に私も海外に引越ししました···それでまたヨコハマに戻って天音を探していた」
「うん···ありがとう」
「だけど今はこうして抱きしめられる。会話も出来る····言葉を交わせるだけで私は充分··なはず···なのに」
「龍彦···?」
「天音の最初がフョードルくんに取られたのが腹ただしいです。」
「····ふっ···ふふ」
私は思わず吹き出した。
おろおろ
「何で笑うんですか!」
「龍彦変わらないね。ちょっと焦ったり、何か不安になるとすぐに「敬語」になる癖····龍彦は覚えてないけど私の初めてのキスは貴方なんだよ?」
「····えっ」
ーーーー·····
ぐすぐす
「ふええ···」
がさがさ
「どうしたの?」
びく
「ひっ···君も僕の事笑いに来たの?」
「笑う?君何かおかしいの?」
「だって····僕の目···真っ赤だっ···てみんなバカにするんだ」
すっ···
「見せてごらん」
その時初めてお互いの顔を見た