第56章 ハロウィン3 フェージャの話
コトッ
「はい、出来上がり」
「わぁやっぱり天音先生の料理は美味しいですね」
「ありがとうございます(全く)···それでは失礼しますね···ちゃんと食器片付けてくださいね!」
「帰っちゃうんですか?」
「当たり前です!明日も仕事ですし···着替えないし、それに澁澤先生···ごにょごにょ···」
「天音先生···私の着替えを貸しますから···今日泊まって、天音」
「近いちかい···ちょっと澁澤せんせ···っ」
やっぱり私は流されてしまう。
澁澤さんの赤い目がどうしても····
ぎゅっ···
「おばか···」
――――·······
31日
「おはようございます。」
「あっおはようございます。フェージャくんのお父さん」
「あの天音先生にお礼を言いたくて」
「?はいなんでしょうか」
「息子の笑顔を見せて頂きありがとうございます」
「いいえ!フェージャくんも来た頃より笑顔が増えて私は嬉しいですよ!」
天音先生は優しくて暖かくて
私が大好きな人
「フェージャ気をつけて」
「行ってきます。お父さん」
――――·····