第55章 こいの恋 澁澤さん
深いキズはいつまでも残る
あぁ··
私は死ぬのか··
生命の輝きに···
だけど·····さっきから··
ーーー···きーら、きーら、ひーかーる
優しい声が私を呼ぶ。
光が見える
手を伸ばすと、
ーーー···おーそーらーの
ほーしーよ
ぎゅう
確かに握られる。
あぁ····私は····まだ生きてる
誰だろう。こんな私を死から生に導く、、、
ぱちっ
「天使は·····」
目を覚ますと
そこは私の屋敷
体中に包帯
(太宰くんみたいだ···いたい)
起き上がるのにも時間かかる
ガチャッ
「あっ··フェージャ目が覚めたみたいですよ!気分はどうですか?」
私が見た"天使"は
深い海色の目をした
「····天使だ」