第53章 ハロウィン 1 澁澤さん·フェージャ
すっ
「澁澤さんtrick or treat」
私は焼き菓子を渡す。
「ありがとう」
「それでは失礼します」
私が部屋を出ようとしたら澁澤さんに手を掴まれた。
「どうしました?」
「今までありがとう、ヨコハマも案外悪くありませんね、····明日からは来なくて大丈夫ですよ」
きゅっ
「····はい」
そう
私の役目は澁澤さんの看病だけだから完治したら終わり
「フェージャそれでは失礼します」
何だかこの過ごした日が全部が新しくてちょっと悲しい
「天音」
「はい?」
「とある人に"あるもの"を送りましたので、感想を聞いておいてください。そしてこのイヤリングは外しましょ」
プチッ
「その代わりこれを差し上げます。」
再度渡されたのは、
紫色のイヤリング