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自殺したら龍王の巫女(女)に転生しちゃったんだけど・・・

第2章 俺、本日をもって転生しました



ザワザワ…ザワザワ…

あぁ、俺は解放された。もうこれで苛められることも無い。

ザワザワ…ザワザワ…

にしても、何だか周りが騒がしいな…そうか!ここは天国、あの世ってやつだ!

俺のように死んだ人たちがいる世界に来たのか。

「おぉ、目を覚まされたぞ。」

「何とお美しいのかしら。」

「この瞳、この髪、この肌、全てにおいてお麗しい。さすがは龍王様のご息女様だ。」

ん?何て?龍王?何だその中二病チックなワードは…

いやまて、それよりも気になるワードが最後に聞こえたぞ?

ご息女?俺は男だ、ってか俺は死んだはずだろ?どうなってるんだ一体。

目を開けて周りを見渡すと見知らぬ大人が数人俺の顔を覗きこんで喜んでいる。

あんたら誰だ、ってかここどこだ?何かすげぇ宮殿の中みたいだけど…ここ天国…じゃなさそうだな。

混乱している中、ドアを開ける音が響き、俺を覗き込んでいた大人たちが一斉にその場を離れて行った。

今度はなんだ、誰が来たんだ?

「ほう、ようやく目を覚ましたか。我が娘よ。お前の誕生を多くの者が祝福しているぞ。」

だから俺は男だって…つかこいつが俺の親父?なんか、デカくね?

顔を覗かせるそいつは図体がデカい上に頭に角らしきものが二本ついている。

しかも、俺の顔を触る手がざらざらして痛い!!

「あぁ、龍王様っ。そのように巫女様のお顔を触られてはっ。」

「おぉ、すまなかった。鱗が擦れて痛かったろう。」

鱗だぁ?ちょっと待てよ、さっきから龍王って呼ばれたり、角が生えてたり、鱗があったり、お前まさか…

「巫女様。この方があなた様のお父上、龍王 ドラグノス様でいらっしゃいます。この龍王国の王にして、我ら龍族の長でございます。」

やっぱりかよ!!つか何となくわかってたけど俺、転生しちまったのか!!

しかも女に!!しかも人間じゃなくてドラゴンに!!

「セレンよ、赤子に言ってもまだわかるまい。」

「さようでございますね。」

わかってんだよ!!理解できてんだよ!!全部!!

「あぶぅ!!うぅ!!」

「ははは、娘は元気が良いな。」

ちげぇよ!!つか、強面のくせに笑うと結構イケメンじゃねえかっ!!って…あぁ、ダメだ、ツッコミが追い付かねぇ…

この日、俺は龍王の娘、龍王の巫女として転生した。

初めまして、俺のクソみたいな二度目の人生!!
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