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【BASARA】傷物。

第2章 【死ネタ】見返り【明智光秀】


主人に尽くすのは、それはもう君主を持つ者ならば当然の心得であると、私は思うのだ。
例え、その主人が血も涙もない冷酷な人間でも。
自らが選んでしまった相手なら。

ある噂では、自分の部下ごと切り捨てる武将もいるらしいと聞いたことがある。
ある者は捨て駒のように使われては、命を落としてしまう者もいる。人は言う。そんな人間離れした、残酷な人間についていく方が悪いと。自業自得だと。

そんなの分かりきっている。
分かっててついていくと言うのに。寧ろそんな覚悟が無いまま、付いて行くのは甘えだろう?守ってもらう気でいるのか、なんと恐ろしくも図々しい。

人は私を、変わり者だと言う。
それはまるで、死にに行くようなものだと。

主人のために死ぬのなら、そんな光栄なことはないだろう。
私の命はあの方の為に。

死ぬ気で鍛え、実戦をこなし、力を付けた。
先陣を切って敵軍に攻め入る。それが私の役目。

例え、本隊を裏切る形になろうとも、あの方の為に動く。

『信長公を…葬って差し上げたいのです』

主人の策略によって手薄になった安土城を狙うのは、いとも容易い事だった。そのはずだったのだ。

先陣を切って攻める寸前、私は部下に射られた。
それは足を貫いて、それ以上の前進を拒まれた。
何が起きたのか理解するには少し時間がかかったが、それでもまだ全てを理解するには何もかもが足りないような気がする。

「光秀様のご命令で、あなたを城に侵入させるなと」

ああ、主人のご命令なら仕方がない。従うしかない。
私には、彼らには逆らうことができない。
その場で崩れ、致命傷には至らない足の傷を眺める。
私にはまだ力が足りなかったのか、あの方の役に立とうなどと努力したことが裏目に出たのか。

そもそも私は、努力をしていたのか?

『貴方はよく働いてくれましたよ。とても感謝しています』

背後からの気配には気付かなかった。
きっとこの方は、私を。ここにいる全員を。
殺す気だ。

ああ、私がしてきたことは無駄などではなかった。
それが今報われた。
その証拠に、ほら、

大きな鎌を、振りかざして



『貴方は強くなりすぎましたね…他はおまけですが』

『信長公を葬るのは私ですよ』



努力を認められた、
頑張ってきた甲斐あって、
今この方に
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