第3章 告白
僕はカメラの電源を付けた。
「これから、彼女に告白しようと思います。サプライズ成功になるか、緊張しますねぇ。頑張ります!」
カメラに向かって言って、僕はカメラの電源を切った。
僕は彼女を連れ出して、お気に入りだった河川敷に向かった。
夕焼け空の色に染まった川はとても美しかった。
『キレイ……』
「君の方がキレイさ」
『えっ?』
彼女は僕の言葉に首を傾げる。
橋の近くに蓮太達が隠れてカメラで撮影している。
「一曲歌おうかなぁ」
『良いんじゃない?私も出久の声聞きたい!』
「良いよ。じゃあ、この曲にしようかな?」
僕は彼女に向けた恋愛ソングを熱唱した。
彼女はただ感動しているだけだった。
『すごいね、出久。私も出久みたいに上手くなりたい』
「奏は僕より上手いよ」
『そうかな……』
あまり自分に自信を持てない彼女は、ただ首を傾げるだけだった。
『じゃあ、私も歌ってみようかな……』
そう呟いた彼女に僕は微笑む。
「僕の話、聞いてくれたらで良い?」
『ん?良いよ』
僕は大きく息を吸い込んで言った。