【ONE PIECE】トラファルガー・ローに愛されて。
第4章 花弁。
* * * *
底なしの泥沼に頭まで、浸かって。
這い上がれない。
腕を一生懸命伸ばしても、
空気に触れることはできない。
口の中に入ってきて。
喉を通って、胃の中にまで、泥が詰められる。
どんなに醜く足掻いても。
届くことのない、この想い…。
傍に隣に、ずっといるって。
あなたの隣で微笑み続けたいって。
離れないって、護りたいって。
心の中で誓った、囁かな、願いでさえ、届かずに…っ。
『ロー…、』
(いつか、この鎖を断ち切って、あなたに会いにいく…)
『私…ここだよ』
風に乗せた、あなたへの想いは、無残にもかき消されて。