第8章 空から落ちてきた天使(2)
~雅紀side~
潤の忠告に従い、俺達はとりあえず事務所に戻ってきた
智「嫌な予感がしたって…何があったんだよ」
潤「…そのベビーカーが来ただろう方向から、何人かこっちの様子を伺ってる気配がしたんだ…」
様子を伺ってた…って…
雅「潤!それってこの子の家族じゃ…!」
潤「多分、違うと思う…家族なら様子を見てるより、俺達の所に出てくるだろうし」
あ、そっか…
翔「警察って可能性は?」
潤「それも違うようだった…あまり良い感じには思わなかったし…雅紀兄さんは何も感じなかった?」
雅「いや…俺は解らなかった」
潤「そう…雅紀兄さんが何も感じなかったって事は、俺の気のせいだったのかな…」
そう言ってる潤の話を聞いていた翔ちゃんが難しい顔をして
翔「…どうやらこの子を故意に落とした…って事はなさそうだな…」
雅「え?」
和「翔兄さん…何か解ったんですか?」
翔「雅紀が何も気付かず、潤だけが感じたって事は恐らく相手はプロだな…」
…は?
雅「プロって…」
翔「…殺し屋…の可能性もある…」
智「えっ!?」
な、何でそんな危ない奴らが!?
翔「潤の言うように行かなくて正解だったよ。行ってたら今頃は…」
和「何でそんな危険人物が…」
翔「解らない…けど用心はした方が良い…皆1人で行動するなよ。あと智くん、一応岡田さんに連絡しておいて」
智「あ、ああ…」
それよりなにより…何で翔ちゃんそんなにはっきり言い切れるんだ?