第7章 空から落ちてきた天使(1)
~雅紀side~
「便利屋さん、ありがとうね」
雅「大丈夫だよおばあちゃん。他には何もない?」
「いーえ、もう大丈夫ですよ」
俺は依頼で独り暮らしのおばあちゃんの家に来ていた
買い物とか掃除の手伝いや飼い犬の散歩など…1人では何かと大変だからとの事で、このおばあちゃんは時々こうやって依頼してくる
雅「そうだ、おばあちゃん。何かあった時の為に俺の携帯番号教えておくね。買い物くらいなら別に依頼じゃなくても、何時でも来るから」
「まあ…ありがとう。雅紀ちゃんがうちの孫と結婚してくれたらねー…」
おばあちゃん…俺が来る度にその話してくるんだよな…
「ワン!ワン!」
「あらあら、太郎もそう思う?」
雅「…はは…」
そう言ってくれるのは嬉しいんだけど、俺には翔ちゃんがいるからなー…
俺は暫くおばあちゃんと雑談して家を出た
雅「…でも、大変だよな…車も入れない細道で、しかもこんな坂の上にある家で独り暮らしなんて…」
息子さん夫婦も隣県に住んでるって事だし…何かあったらって思うと不安だよな…
やっぱり時々様子を見に来よう
そう思っていたその時
〈…カラカラカラ…ガシャーン!〉
雅「…?何の音?」
突然上空から音が聞こえ、上を向くと何やら影が見え、それがそのまま俺の方に向かって落ちてきた
雅「うわっ!な、何!?」
思わずそれを受け止めたけど、その落ちてきた物を確認すると
「ふぎゃーーーっ!」
雅「…え?あ、赤ちゃん?」
何故か赤ちゃんが空から降ってきた