第49章 たまには甘えてよ
智「…ゴホッ…ゴホッ…はぁ…」
キツイな…
こんなキツイ風邪…何時ぶりだろ…
確か子供の時…だったかな…
学校で流行ってたインフルエンザにかかって…
そうだ…あの時も雅紀と和也が心配してて…
雅紀なんかドアの前で「智兄ー大丈夫ー!?」って毎日叫んで、ちっとも寝れなくて…
父ちゃんから怒られてた…
そんな昔の事を思い出しながら、ウトウトとしだしたとき…
‹…ヒヤ…›
あ…冷たい…
額に何か冷たい物が当たってる…
誰かが冷却シート貼ってくれたんだ…
誰だろ…潤かな…
うっすらと目を開けると、目の前にいたのは…
「智…大丈夫か?」
智「…え…昌宏…?」
昌宏が心配そうな顔をしていた
松「翔から連絡もらった…お前何で朝、体調が悪いって事言わなかったんだよ…そうすれば今日は休みにしたのに…」
智「ゴホッ…バカ…これくらいで仕事休むなよ…ゴホッ…ゴホッ…はぁ…オーナーだろうが…」
松「バーカ…お前以上に大事なものなんてないんだよ」
そんな事を言いながら、昌宏は俺の頭をクシャ…っと撫でてきた
智「な…何言ってんだよ…」
松「照れてんのか?可愛い奴だな…早く元気になれよ。嫌っていうほど気持ちいい事してやるからな」
び…病人相手に、んな事言うなよっ!
…そんな俺も俺で、翌日には熱も下がっていた
だからもう大丈夫だって言うのに…
翔「まだ無理はダメだよ!」
潤「ここで無理して、こじらせたらどうするの!」
雅「依頼なら俺が行くから休んでてよ!」
…そう皆から止められた…
そんな中和也は…
和「…早死したいんですか?智兄さん?」
…こ…怖いんだよっ!お前は!