第48章 癒えない心
あの日から数カ月、海里から連絡があり
海「なんとか許しをもらえたよ」
そう言ってきた…
なんでも父親の方がなかなか認めなかったそうだが、早くから認めていた母親から一喝され、渋々といった感じだったらしいが…
智「二宮の伯母さんは強いからなー…伯父さんも尻に敷かれてるよ」
…母は強し…
それから暫くして
和「そうですか…おめでとうございます。皐月さんにもお疲れ様でしたと伝えて下さい」
無事男の子を出産したと海里から連絡があった
そして数日後…
海「よう」
海里が皐月さんと子供を連れて喫茶店に来た
潤「いらっしゃい」
雅「うわー、赤ちゃん可愛いー」
智「名前は決めたのか?」
海「宇宙って書いて『そら』にしたよ」
・・・え?
翔「そ…そら?」
海「…どうかしたか?」
雅「宇宙か…良い名前じゃん」
そう言って雅紀はどこか懐かしそうに宇宙をあやしていた
和「二宮のご両親はどうしてるんですか?」
海「もー、毎日大変だよ…『宇宙、宇宙ー』って言って離さなくてさ。あんだけ反対してた親父も、もう宇宙に構ってばかりで、今日やっと大野に挨拶に行くからって言って、宇宙を取り返したとこだよ」
翔「それだけ初孫が可愛いんだろ。良かったじゃないか」
海「んー…まあな」
俺がそう言うと、海里は少し照れていたようだった
‹カランカラン›
潤「いらっしゃ…あ、岡田さんに伊野尾さん」
岡「よ!」
智「おーおー、相変わらず仲が良いなーお二人さん」
伊「さ…智さんっ!」
どうやら伊野尾さんは岡田さんの事が好きだったらしく、玉砕覚悟で告白したら、付き合うようになった…そうだ
俺もあの日から、もうあの夢を見ることがなくなっていた…
やっと…前に進む事が出来た…かな…