第48章 癒えない心
〜翔side〜
昼のピークが終わり、潤は明日の仕込みに取り掛かり、俺も後片付けに追われていた
潤「翔兄さーん、ぼちぼちで良いからねー。こっちが終わったら後は俺がするから」
翔「大丈夫だよ、もうすぐ終わるから」
今日は雅紀と智くんは依頼で出かけ、和也も舞台でいなかった事で、喫茶店は俺と潤とでやっていた
最近は来るお客さんの殆どが、俺の足が悪い事を知ってるから、セルフで動いてくれる人ばかりだった
でなきゃ、俺1人じゃ回らないよな…
あともう少しで片付けが終わろうかという時…
潤「あっ…しまった!」
翔「潤…どうしたんだ?」
潤「醤油が無くなってたの忘れてた…確か発注したのが来るの明日だったよな…」
翔「俺が買ってこようか?」
潤「いや、俺が行くよ。ちょっと他にも欲しい物があるし、醤油なんて重いもの、持って歩くのは大変だよ」
…醤油何本買うつもりだよ…
翔「けど、お前がいないとお客さんが来ても、俺じゃ対応出来ないぞ?」
潤「ちょっと早いけど、看板替えていくよ。だから翔兄さん、片付け出来るところまでで良いから、レジ締めだけお願い」
翔「ああ、わかった」
そう言って潤は買い出しに出掛けていった
その後、俺はレジを締めて片付けを再開させていたら
‹カランカラン›
喫茶店のドアが開き、ドアの隙間から
「…あのー…」
翔「はい?」
知らない男が顔を覗かせていた