第47章 嫉妬
〜雅紀side〜
翔ちゃんのお父さんからの依頼調査が終わって数日…俺は複雑な心境にいた…
潤「翔兄さーん、今度出す新作作ってみたんだけど、食べてみて」
翔「どれどれ?お、旨そー」
潤「翔兄さんの好きな赤貝が入ってるんだ」
何でー!?
今まで翔ちゃんの好物を使って、新作作ってなかったじゃないか!
潤「他にデザートもあるよ」
翔「へー、見た目もキレイで良いな…これなら女子うけしそうだ」
潤「ホント?まだあるから食べて」
…こんな感じで毎日、潤は翔ちゃんベッタリになってしまった…
気持ちは解るんだよ…
今まで翔ちゃんと潤は血の繋がらない兄弟だったのが、本当は従兄弟同士だったって解ったんだから…
潤は嬉しいんだろうな…
けど…こんなにベッタリだと、俺が近づく隙がないよーっ!
和「…何さっきから面白い顔してるんですか?雅紀兄さん…」
…人を面白い顔なんて言わないでよ…和ちゃん…
翔「あれ?いたのか雅紀…」
ひ…酷い翔ちゃんっ!俺の存在に気付いてもいなかったなんてっ!(涙)
潤「どうしたの?雅紀兄さん…デザートあるから食べる?」
雅「…ありがと…」
…ついででも、気に掛けてくれて嬉しいよ…潤…
智「おー、旨そうなケーキがあるじゃん」
潤「あ、智兄さんお疲れ様。皆揃ったからお茶にでもする?」
和「俺手伝うよ」
潤「ありがと」
雅「…はあー…」
潤と和がキッチンに行って、俺は思わずため息をついてしまった…