第46章 父からの依頼の先に…(4)
潤「翔兄さん…まさか…」
翔「…松本けい子として暮らして数年後、ご両親が亡くなり、1人になった彼女はアルバイトをしながら大学に進学し…ある人と出会った…その人は…『大野守』さん…」
智「…父…ちゃん…」
翔「その後子供を授かったが、大野さんとは別れ再婚し…そして数年前交通事故で亡くなりました…」
じ…じゃあ櫻井美智子さんは…智兄と潤の…
翔「以上が調査報告になります…」
そこまで話を聞いて、俺達は声が出なかった…
まさかこんな結果が出るなんて…
そんな中、突然翔ちゃんの頬にスッ…と手が伸びてきて
翔父「翔…ありがとう…ここまで調べてくれて…美智子も喜んでくれてるだろう…」
翔「父…さん…」
翔ちゃんのお父さんが優しく微笑んでいた
すると突然俺の横に座っていた潤が立ち上がり
潤「翔兄さんっ!」
翔ちゃんに抱きついていった
翔「じ、潤?」
潤「俺…嬉しいよ…だってその話が本当なら俺と智兄さんは、翔兄さんと従兄弟同士って事だよねっ!」
雅「あっ!」
そういえばそうだ!
和「本当ですね」
智「そっか…翔くんも俺達と血縁関係にあったんだ…」
翔「俺が…皆と…」
そこまで深く考えていなかったのか、翔ちゃんも少し驚いた顔をしていた
雅「良かったね、翔ちゃん。やっぱり翔ちゃんは1人じゃない…俺達と家族なんだよ」
翔「俺が…皆と…」
そう言って翔ちゃんはうっすらと涙を滲ませていた