第40章 嵐の前の暴風
~智side~
松「瑞希って…憲治さんの孫娘のか?」
智「そ…もう疲れるよ、あいつが来たら…」
夕飯を食べながら今日あった事を話していたら、なんとなく瑞希の話が出てきていた
松「相変わらずだな…昔からあいつはお前にかまってばかりだったよな」
智「雅紀と和也が帰してくれたんだけど、その後も電話が鳴り続いてさ…」
松「なんて?」
智「『家は何処!?』とか『今マリーンホテルに来たけど松岡がいないわよ!?』とかって…」
松「げっ!ホテルに来てたのか!?」
智「らしいよ。良かったな昌宏…今日本社に行ってたんだろ?」
松「ああ、助かった…」
…やっぱり昌宏も苦手なんだな…瑞希の事…
あいつ性格は素直で悪くないんだけど、何かとうるさいんだよな…
…憲じぃそっくりだ…
松「もしかして、それでお前あんな事言ったのか?帰る時は喫茶店の裏口から入れって」
智「だって瑞希がどこで目を光らせてるか解んないじゃないか」
喫茶店の中から入ってエレベーター(翔くんの足が悪くて階段を使えないから、昔荷物の搬入用に取り付けていたのを使えるようにした)で上がれば、外からは見えないからな
けどな…何時までも隠し通せるかはなー…
その時俺の頬に手がかかり
智「えっ…ん…」
突然昌宏からキスされた
松「何時までも他の女の事なんか考えるなよ…」
智「昌宏…」
そう言って昌宏は俺の身体を抱き上げて寝室に行った