第39章 番外編~記憶がなくても…貴方に会いたい~
~翔side~
あの時…本当は怖かった…
何故俺がこんな目に遭わなきゃいけないんだ…
出来るなら何もかも投げ出してしまいたい…
けど…
俺の目の前には大切な家族が…
そして…愛する人が…
翔「俺の腕には爆弾がついてます!」
潤「翔兄さん!?」
翔「このボートを降ろして下さい!早く!」
「は、はい!」
雅「え!?」
俺は思わずそう叫んでいた
雅「翔ちゃん!」
和・潤「翔兄さん!」
ボートに乗り込みフェリーから降ろさせる寸前、雅紀達の驚いた顔が見えた
…ごめんな…雅紀…
けど…何があっても皆を…雅紀を巻き込みたくないんだ…
海に着水して時計を確認すると残り1分を切っていた
…そうだ…まだ死ぬわけにいかない…
またあの家に…俺は帰るんだ!
俺は急いで鍵を解除するための暗号を見ると
『天下分け目の合戦』
そう書かれていた
天下分け目の合戦って…関ヶ原の合戦の事か?
関ヶ原の合戦といえば…1600年!
そう確信した俺はナンバーキーの番号を『1600』と入力した…
だけど鍵は外れなかった
何でだよ!俺は間違いなく入力したのに!
試しにもう一度入力したが、やはり鍵は外れなかった
違うのか!?なら一体…!
けど、どう考えても他の数字が思い浮かばず、もう残り数秒しかなかった
翔「くそっ!」
自棄になった俺はダメ元で思い付いた数字…『0915』と入力した
すると…
<カチャ>
翔「えっ?」
は…外れた!?
もしかして関ヶ原の合戦は9月15日だったのか!?
…そんな事考えてる暇はない!
俺は時計を外し、急いで海に飛び込んだ
その瞬間…
<ドーーーンッ!!>
翔「うわーーーっ!」
後方から爆風を受け、俺の身体は飛ばされていた
それからの記憶は…全くなかった…