第34章 commit a fault(2)
「刑事さん、松本の事疑ってるのか?」
「松本くんに限ってあり得ないわよ!」
警察「勘違いしないで下さい。被害者に最後に会ったのが松本さんという事で、お話を伺いたいだけですから」
潤「だ、そうだから大丈夫だよ。皆ありがとう」
警察「では、こちらにどうぞ」
刑事さんに連れられて、警察署の中に入り、会議室のような所に案内された
そして通された席に座ってから、その向かい側に2人の刑事さんも腰掛けた
警察「お手間はとらせませんので…まず最初に、昨日あなたが被害者の守屋真純さんと別れたのは何時頃ですか?」
潤「確か…会場を出たのが9時頃で、それから皆と少し話して歩いて行ったので…10時前だったと…」
警察「その時不審な人物は見かけませんでしたか?」
潤「いえ…特には…」
そういえばあの時、指すような視線は感じたけど…こんな事言っても信じてはくれないだろうな…
警察「形式的な事なので、お気を悪くしないで下さい。被害者と別れてからは?」
潤「そのまま真っ直ぐ帰って、今日の営業の為に仕込みをしてました」
警察「営業ですか?」
あ、そうだった…
潤「個人で喫茶店を経営してますので」
警察「あー、そうなんですね。では、その間の事を証明してくれる方は、いらっしゃいますか?」
潤「いえ…僕1人で仕込みをしてましたし、終わったのが2時過ぎだったので、家族ももう寝てましたから…」
要するにアリバイ確認か…やっぱり俺が最後に会ってるから、容疑者の1人だよな…仕方ないけど…