第31章 解りあいたくて…
潤くん、智兄さんに連れられ結局また自宅に戻って来た…
…けど…俺はこの家に帰って良かったんだろうか…
智「…和也どうした?」
和「…私は潤くんを大野に戻す事を考えてこの家を出ました…なのにそれすら叶わず戻ってきて…」
すると潤くんが俺の正面に立ち俺の肩に手を添えて
潤「和…俺はお前に、大野に戻してくれなんて言ってないだろ?俺は自分の意思で除籍してくれと会長に言ったんだ。お前が気兼ねなんてする事ないだろ?」
和「潤くん…」
智「ほら、入るぞ」
智兄さんから背中をポンポンと叩かれ、家に促されたけど…
…翔兄さんはきっと許してはくれないだろ…
重い足取りで家に入ると…
雅「おっ帰りー!」
(無駄に明るい)雅紀兄さんが玄関で出迎えてくれた
そしてその後ろには…
和「…翔兄さん…」
翔「…お帰り…和也…」
翔兄さんも出迎えてくれ、そして突然俺に抱きついてきた
和「しょ…」
翔「…ごめん和也…俺お前の事何も見てなかった…そのせいでお前を傷付けて…本当にごめん…」
俺の…俺のせいで潤くんと揉める事になったのに…
和「翔兄さん…私こそすみません…ありがとうございます…」
本当にこの人は暖かい…お母さんみたいな人だな…
雅「あ、そういえば広野から電話があってね。何か自分のミスで潤の除籍手続き出来なかったんだって」
潤「…は?」
雅「で、それじいちゃんに言ったら、そのままにしておけってさ」
えっ…じ、じゃあ潤くんは…
翔「…今度皆で里帰りしに行こうか…おじいさんに会いに」
雅「うん!そうしよう!」
和「…そうですね…」
ありがとう…おじいさん…