第28章 思わぬ贈り物?
~雅紀side~
「雅紀お兄ちゃーん!」
雅「あ、さくらちゃん。いらっしゃーい」
喫茶店の営業が一段落して休憩していた所に、学校帰りのさくらちゃんが元気よく駆け込んできた
さ「見てみてー!」
雅「ん?あ、凄い!さくらちゃん金賞じゃない!」
さくらちゃんが広げて見せてきたのは『金賞』と書かれた賞状だった
智「えっ?さくら何で金賞もらったんだ?」
さ「これ!」
そう言って広げてきたのはスケッチ画だった
潤「へえー、さくらちゃん上手いね」
さ「えへへ」
和「けど、真っ先に智兄さんに行かずに雅紀兄さんに行くんですね。よっぽど嬉しかったのかな?」
智「…うるさいっ!」
するとさくらちゃんが何故かキョロキョロと辺りを見回して
さ「翔ママは?」
あ、翔ちゃんにも見せたいんだ
雅「今上にあがったけど、もうすぐ戻って…」
<カランカラン>
翔「何かやけに賑やかだな」
そう言いながら翔ちゃんが事務所から戻ってきた
さ「あ、翔ママ見てー!」
翔「え?金賞?凄いじゃない、さくらちゃん」
さ「えへへ♪あ、翔ママこれあげる」
と、突然さくらちゃんが翔ちゃんに紙袋を手渡していた
翔「え?俺に?」
翔ちゃんがその紙袋の中を確認してみると
翔「あ、旨そう。クッキーだ…食べても良いの?」
さ「うん」
そう言って翔ちゃんはそのクッキーを一口食べていた
雅「あ、良いなー。さくらちゃん、何で翔ちゃんに?」
さ「さっき、そこで翔ママに渡してってお兄ちゃんからもらったの」
全員「…え?」
な…何だろう…嫌な予感が…
翔「…うっ…!」
雅「えっ…し、翔ちゃん!」
その時、うめき声が聞こえたと思ったら翔ちゃんが突然倒れてしまった