第19章 真夏の夜の…?
翔「具合が悪いようなら一度…」
翔ちゃんが声を掛けてくれたその時
<ギィーーー…>
重苦しい音をたて玄関のドアが開き、昨日依頼してきた女の人が立っていた
翔「…あの人か?」
雅「うん…突然すみません、実は…」
俺が話し出すと、その人は何故か翔ちゃんの顔を見てニコッと笑い
「ありがとう…やっぱり貴方なら見つけてくれると思ったわ」
あ、そっか…見つけたら来てくれって言われてたんだ…
雅「すみません…実はまだ見つけてないんですけど、その物の…」
「中へどうぞ。外は暑いでしょ?」
えっ…中へ入るの…?
確かに暑いけど、あまり中に入りたくなかったから断ろうと思ったら…
<…スッ…>
雅「えっ…し、翔ちゃん?」
無言のまま、翔ちゃんが中に入っていった
仕方なく一緒に中に入ると、外装とは違い中は綺麗にされていた
…けど何か暗いな…それに息苦しい…
案内されるまま応接室の様な部屋に通され
「今お茶をご用意するので、ゆっくりしてて下さいね」
冗談じゃない…要件を伝えて早く帰らなきゃ
雅「お茶は結構です。今日来たのは、貴方からお願いされた物の写真がないか確認に来ただけです。でないと探しようがなくて…」
「…その事ならもう大丈夫よ」
雅「…は?」
大丈夫…って…何が?
その人の言ってる意味が解らず戸惑っていたら
<ドサッ>
雅「えっ?」
物音がして後ろを振り向くと
雅「し、翔ちゃん!」
俺の後ろにいた翔ちゃんが突然倒れていた