第16章 隠された想い
暫く泣き続け、落ち着いてから全てを翔兄さんに話した…
今の俺の心境を一番解ってくれるのは、恐らく翔兄さんだろうから…
翔「…そうだったのか…」
和「潤くんの事を裏切って…なのに潤くんは私の事を心配してくれて…それが本当に心苦しくて…」
俺がそこまで言うと翔兄さんは
翔「多分全てを知っても、潤は裏切られたとは思わないよ」
和「…そうでしょうか…私は自分から斗真くんに抱かれにいったのに…そんな私の事潤くんが許してくれるかなんて…」
翔「確かに、許すか許さないかっていったら…許さないかもな…」
…ハッキリ言うな…翔兄さん…
…でも…俺もそう思う…潤くんはこんな俺の事きっと許さないだろう…
そう思っていたら…
翔「でも、それで裏切られたとは思わないよ…潤は」
和「…え?」
…ど…どういう事…?
翔「きっと潤は、自分がお前を守れなかった事…お前が自分を犠牲にした事が許せないと思うだろうな…」
和「そんな事…潤くんのせいでは…」
翔「うん…潤のせいでも…ましてやお前が1人で気に病む事もない…それに、俺達だってお前1人に辛い思いをさせてしまって…本当にすまなかった…」
和「翔兄さん…」
そう言って翔兄さんはまた俺の身体を優しく抱き締めてくれた
翔「辛かったよな…1人で…勇気を出して話してくれてありがとう…和也…」
和「翔…兄さ…」
俺の方こそ…ありがとう…
翔兄さん…