第13章 空から落ちてきた天使(7)
~翔side~
<ドンッ!>
翔「クソッ!何でだよ!」
雅「翔ちゃん…」
…今日医師から宣告された…
潤が運ばれて今日で1週間…
これ以上意識が戻らない時は…覚悟をしてほしいと…
翔「何だよ…覚悟って…潤は生きてる…頑張るからって…また俺の側に戻るからって言ってたのに…」
智「翔くん…」
翔「頼むから…目を開けてくれよ潤…潤っ!」
<ドンッ!>
俺は潤に訴えかけるように集中治療室の窓を叩いていた
雅「翔ちゃん止めて!」
そんな泣きながら叫ぶ俺の身体を、俺の後ろから雅紀が強く抱き締めていた
雅「ダメだよ翔ちゃん…潤は頑張るからって言ったんでしょ?なら信じてあげなきゃ…翔ちゃんと潤はそうやって何年も兄弟として暮らしてたんでしょ?」
翔「雅…紀…」
智「大丈夫だよ翔くん…潤は今まで約束を破る奴じゃなかったんだろ?」
翔「智…くん…」
…そうだよ…俺は物心ついた時から潤と一緒に育ってきた…
アイツはこれくらいで負けるような奴じゃないって、俺が一番解ってるハズなのに…
翔「…うん…ごめん…雅紀…智くん…」
…2人が側に居てくれて、こんなに心強いと思った事ないよ…
きっと俺1人じゃ、とっくに心折れてた…
智「…よし、とりあえず和也を探すのが先決だ」
雅「だね、もしかしたら潤も和の声を聞けば目を覚ますかもしれないしね」
翔「…そうだな…」
潤の願い…
和也を探して助け出すこと…
そして潤の側に連れ戻せれば…きっと…