第4章 戯れ
阿笠博士の家を出たものの、する事がないので家に帰る気にもなれず。
まだ時間は夕方17時頃。
時間を腕時計で確認後、携帯もチェックしようと開くと
安室透からの不在着信があった。
うわー…と思ったが、何か仕事の話や急用だといけないと思った為、折り返し電話する。
プルルルル…ブチっ…
【もしもし】
ワンコールで出ました。
え、なんか粘着系男子かっ!と思いざる負えない。
とりあえず、要件を聞こう。
『お疲れ様です、安室さん。
お電話来てたんですけど、何かありましたか?』
【お疲れ様です。
実は愛香さんに手伝って欲しい事がありまして…】
『手伝って欲しい事…?』
工藤宅の家の前で話していたら
窓から沖矢昴が覗いていたので、とてつもなく嫌な顔をしてから早足に道路へ向かう。
窓から覗き見とか、怖すぎる←
よし、コンビニに行くことにしよう。
【おや?今は外ですか?
電話は後にした方がよろしいですかね…?】
『いえっ!少し近くのコンビニまで行こうかと思って!
家には兄が居るので…』
【クスッ…そうですか、では、話の続きを…。
僕が探偵業をしているのはご存知ですよね?】
『はい、相当優秀だと聞きましたよ』
【ふふっ、まだまだですよ。
それで今回依頼がきまして…。
依頼人の娘さんがストーカーされているらしく
明日江古田高校の学園祭があるので、犯人を特定する為に行こうと思ってるんですが
やはり男1人で行くのは気が引けまして…。
よろしかったら、お手伝いしていただけないかと】
『(そうゆう事か…)
ストーカーなんて許せないですね!
是非お手伝いさせて下さい』
【ありがとうございます、助かります。
では、明日の朝9時半頃に迎えに行きますね。
愛香さんとのデート楽しみにしてます】
『えっ、あ、はい!明日、よろしくお願いします』
電話が切れた。
これ、手伝いと言う名のデートの約束だったのか…。
とりあえず、家で待っているお兄様に報告しなきゃなー…
なんて考えながら、コンビニで適当に時間を潰して帰宅することにした。