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ダイヤのA 短編集 R18

第2章 *倉持洋一 『彼シャツ』


貴方side



倉持に起こされ、少しだるさを持つ身体を起こし、
眠気でまだ活発ではない脳を働かせる。


「...待て、先に服着ろ。」

『...うわっ!ちょ、倉持、む、向こうむいてて!』

自分の体を見ると、何も着ていない状態で。
眠気も一気にすっとんだ。

倉持が向こうをむいたのを確認して、急いで服を着る。
ハンガーにかけた制服も、すっかり乾いていた。


『もう大丈夫。』

「...俺、自主練行くけど、帰るか?」

『うーん...そうする...。』

そろーりこちらを向く倉持。
あまり遅くなるのも行けないので、帰ると伝える。


『うわっ、降ってる...。』

「すげぇ降ってんな。」


ドアを開けて部屋を出ると、そこには大粒の雨が。


『今帰ったらシャワー浴びた意味無くなる...。』

「ひゃははっ、それな!」

『元はと言えばねぇ...!』

「あ!!もっち先輩!と...アリス先輩?」

「あれ、榎本まだ帰ってなかったの?」


じろりと倉持を睨みつけて言おうとしたが、
そこに御幸とうるさい沢村が歩いてくる。


『あ、御幸とうるさい沢村。』

「うるさいってなんすか!アリス先輩も変わらないっすよ!」

『ちょっと沢村!』

「お前らうるせぇよ。で、2人は何してたの?」

「アリスの制服乾かしてた。」


うるさいと言われて静かになる。
...というか、早く帰りたい。


『この雨じゃ帰れなくなっちゃって...。』

「だから先帰れって監督からの伝えたろ?
...お前らまさか、部屋でヤっ」

「『黙れ!!!』」


言おうとする御幸に一喝する。


「図星かよ。あーあ、俺らは頑張ってたのに。なぁ、沢村。」

「まさか...2人でゲーム!!もっち先輩、何サボってるんすか!アリス先輩も!」

『...はぁ。』

「はっはっ、こいつがただのバカで良かったな。」

「おい御幸、お前が言おうとするからだろ!」

「御幸一也ぁぁ!バカとはなんだバカとは!」

『...もう帰る!傘貸して!!』










〜Another story〜


『(最初から傘で帰ればよかった...。)』

「おいアリス!送るから待っとけ!」

「榎本ー、倉持に襲われないようになー。」

「『黙れ!!!』」

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