第24章 SSS キャラ×男主(―/30日更新)
★F4ヒューマン・トーチ
触れた相手と能力が入れ替わるようになってしまったジョニーは軟禁状態に辟易していた。仕方ない事とはいえ確かに可哀想ではある。でもリチャーズさんの頼みじゃなければ彼に近寄りもしなかっただろう。
「ジョニーさん。お腹空いてませんか」
「レイン……! 逢いに来てくれたのか……!」
「軽食持ってきました。お昼にしましょう」
「ありがとな、もう空腹で死にそうだった!」
「またそんな大袈裟な」
この部屋にはお姉さんの厚意でスナックも娯楽もある程度は用意されている。相変わらずの軽口に思わず失笑しながらデスクの上にサンドイッチを置くと、その手を思いっきり握り込まれた。
「ジョニーさん……っ」
「やめろよ、その呼び方。昔みたいにジョニーでいい」
「……ジョニー。不安なのは分かるけど、あまり俺に依存しないで」
「そんな冷たいこと言うなって。恋人だろ、俺達」
「元、恋人。俺は特殊なパワーがないから君の世話を任されてるだけなんだよ。だから……」
「そう言って嫌われようとする。本当は俺の事、心配で仕方がないくせに」
「……っ」
だから近付きたくなかった。彼に対する未練をジョニーは余すことなく拾い上げては甘く煮込んで俺の口の中へと放り込む。時には指先から。時には唇で。
★JLサイボーグ(マフィン主続き)
最近の彼はよく笑うようになった。ステッペンウルフを葬ってから変わったのだと思う。バリーという明るい友達が出来たのもあるし、クラーク・ケントという理解者や、ウェインさんを初めとした大人達に囲まれる事で、自己への理解が深まって精神的に落ち着いてきたのかもしれない。
元々は聡明な子だ。まだ完璧に機械の身体を受け入れられなかったとしても何処かで折り合いをつけて共存していく事が出来ればと願っている。
「ビクター、軽食食べる?」
「ああ」
「クロックムッシュ作ったの」
「随分と洒落た名前だな」
「パンにハムとチーズをサンドして焼いたものだよ」
「なんだ。中身は思ったよりシンプルだ」
ほら、また笑った。年相応に笑う貴方はやっぱり普通の男の子だ。見た目がなんだというのだろう。ただのホットサンドで快活に笑う姿が『化け物』だなんて、俺が言わせない。
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