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それはやっぱり君でした。

第4章 迷いと決断



*和也side


電話の相手は、はるなだった。


とっさに嘘ついたけど、
はるななら今
俺がどこにいたか、
誰といたかなんて
わかってんだろうな。



はるなの家に向かうのは
すごい久しぶりだった。

最近時間はあったから
会いにいこうと思えば
会いにいけたのに、
俺ははるなを
後回しにしてたよな...




はるなのマンションに着いて
俺は少し
チャイムを押すのをためらった。



このまま入って、
俺は絶対にはるなを傷つけないか?


相葉さんとの約束、
守れるのだろうか。





俺はチャイムを押す。


はるなが走ってくる音が聞こえて
ドアの前ではるなは一瞬止まった。


その行動が
どうしようもなく悲しくなる。



はるながドアを開けた。


あの子とは違って
大人の洗練されたキレイな顔が
ひょこっとドアから出る。




「.....どうぞっ」


『おじゃまします』




その目、絶対泣いたでしょ。




「ごめんね?
急に呼んだりしちゃって。
忙し....かったよね?」



まわりくどい言い方
しなくていいですから。


勝負かけるならね。





『相葉さんから聞いたんですか?』

俺ははるなの目を見て
はっきりと言う。


はるなは唇を噛んで
泣くのをぐっと堪えている。




こーゆーとこ、好きだった。

ほんとは泣きたいくせに
絶対泣いてるとこは見せない。

強い女って感じ。


でもほんとは普通の女の子より
ぜんぜん弱くて。


守りたいって思った。










狭い玄関で、はるなは
はじめて俺の前で涙をみせた。




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