第6章 6 (裏なし)
リヴァイを起こそうと肩に触れたとき、リヴァイの寝顔が目に入る。
「………………。」
「……………スー…」
「起こしたら、それはそれで可哀想かな…。」
それくらいリヴァイの寝顔は穏やかだった。
ふと、さっきリヴァイが言っていた言葉を思い出す。
『起こすのは酷だと思ってな』
リヴァイもこんな気持ちで私の寝顔を見つめていたのだろうか。
だとしたら…
「そりゃあ起こせないね。」
私はリヴァイの髪の毛を指先で撫でる。
本当は誰よりも人間味があって優しい人だ。
私はそのまま空が白みを帯びるまで、リヴァイの寝顔を見つめていた。
END